ジェルトロン開発者・田中啓介のブログです。

2015年11月13日金曜日

一日のはじまりはいつ?

最近、様々な方々に講演をさせていただく機会があり、「一日の始まりはいつでしょうか?」と質問すると、殆どの人が「朝、目が覚めたとき」と答えます。そして「日付が変わったとき」と「眠るとき」という答えが数パーセントづつあります。
 果たして正解はどれでしょうか。正解は「眠るとき」です。その理由は、明解です。もし明日、朝6時に巨大彗星が地球に衝突して、人類が全て滅亡するというニュースが、夜眠る前に知らされたとします。あなたはその日、眠るでしょうか?と質問すると、ほとんどの人が手を挙げません。地球の最期を見届けたい、残された数時間を有意義に使いたいなどの理由で、眠るわけにはいかないのでしょう。要するに明日の自分がいないとすれば、誰も眠らないのです。逆に明日、自分は普通に生活できると思うから眠るのです。ということは、明日元気に生活するために今日眠って英気を養っておく。つまり活動のあとに休息があるのではなく、休息の後に活動があるということになります。ですから眠るという行動を選択した時点で明日はスタートしていることになる、と考えたほうが自然なのです。

 その証拠に、カレンダーを見てください。曜日の欄をみると、日・月・火・水・木・金・土と並んでいます。週の初日は休養をとって一週間分のエネルギーを蓄えましょう、という意味です。また、眠りにつく時点で、誰にでも明日を生きるための目的というものがあるはずで、その目的達成のためにベストな眠りの環境を作って、明日に備えることが大切だということになり、眠りが未来に対していかに重要な役割を果たしているのかが分かっていただけると思うのです。
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2015年10月1日木曜日

癒しの生活 1

今月から毎月、睡眠と介護そしてスピリチュアルといった切り口でコラムを書かせていただきます。「癒し」は英語でHEALと表現されますが、これは「健康」HEALTHにつながっており、つまり癒し続けられた状態が健康といえるわけです。1999年に世界保健機関の健康の定義(精神・肉体の健康)に魂(スピリチュアル)を加える提案がなされたことがありました。要するに精神という概念だけでは収まらないことを魂という概念を用いることで、健康をより理解しやすくすることを考えたということです。
私は現在、日本睡眠学会、日本睡眠環境学会、日本褥瘡学会の会員で毎年のように学会で研究発表をさせていただいております。また子供のころから様々なスピリチュアル的な体験をしてきました。そこでそれらの体験や研究の過程で気づいたことをベースに幸せな生活(くらし)について、少し変わった視点でお伝えさせていただきたいと考えています。

「科学で解明できていないことは納得しない」という人が多いですが、これは人生の楽しみ方が下手な人だと思うのです。私がアメリカに留学していたときにNASAの研究員と出会い、彼から次の話を聞きました。1967、8年の2年間、ヒューストンに大きなレーダーを設置して地球外生命体の存在確率を研究していたとのことです。その結果太陽系のどの星も存在確率が「ゼロ」だったのです。ところが、1969年7月アポロ11号をはじめ6回も人類は月面着陸に成功し、ヒューストンで使用したものと同性能のレーダーを月に持って行き、地球に向けてスイッチを入れたところ、「この星には生命体はいない」という結果が出たというのです。自分の存在さえも証明できない科学に固執するのではなく、科学で解明できていることより、できていないことのほうが多い、という大らかな発想を持つことで、自分の価値観とは異なる考えを受け入れることができるようになり、それによって豊かで幸せな生き方が実現できると思うのです。
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2014年7月8日火曜日

目的と目標(その8 原 信太郎氏の葬儀)

2014年7月8日、弊社の社外取締役である原 万理さんとその兄で弊社の株主である原 丈人氏の父、原 信太郎氏の葬儀に参列させていただいた。祭壇には自身で作られた機関車の模型が飾られていた。2012年に開館した横浜の原鉄道模型博物館にその多くのコレクションが展示されているが、この祭壇に飾られた作品はまた特別のものに感じた。生涯で1500車両を作製し、4500車両を購入し合計6000車両がコレクションの数である。鉄道模型と言ってもその精密さは一般的な模型とは比べることさえ失礼といえる技術が駆使されている。この技術こそがコクヨがスチール家具のトップメーカーへと成長していく根源となった技術なのである。コクヨの専務としての現役時代の原 信太郎氏の活躍は多岐にわたる。
私がある日、万理さんを訪ねて原宅に伺った時、「田中君もう少し早く来ればジョージに会えたのに、先ほど彼は帰ったところだよ。」その後の話の中で、ジョージとはその当時のアメリカの国務長官のジョージ・シュルツ氏であることが判った。ちょうど前日、京都の国際会議場で行われていた会議に出席されており、信太郎氏のコレクションの凄さを噂に聞き、夜の晩餐会が終了した後、車を飛ばし芦屋まで機関車を観にやって来たとのことで、徹夜で語り明かし、帰って行かれたとのことであった。ジョージ・シュルツ氏は当時のアメリカの鉄道模型の協会の重鎮であり、そのジョージ氏が「これほど素晴らしいコレクションを見たことがない、世界で最高のものだ」と絶賛されたとのことであった。
原 信太郎氏は大学の同級生として知り合った万理さんの父であった。それ以来、38年のご縁を頂き、その中で「人生を楽しみながら、人を喜ばせて自分が喜べる生き方」というものを教えていただいた。現在の私の人生哲学の基本を教えていただいたことに改めて気づかせていただくことが出来た葬儀であった。
無宗教の葬儀スタイルを望まれていたとのことで、故人の意思を尊重し、お別れの会といった葬儀スタイルであったが、喪主の丈人氏をはじめご家族のあたたかさを随所に感じられる感動的な葬儀であった。葬儀とは何のために、誰のために行うものなのかということを学ばさせていただくことが出来たと思う。
喪主の挨拶の中で丈人氏から信太郎氏のエピソードが語られた。「父は晩年まで人生を通して牛肉とコーラしか食べませんでした。それでも95歳まで大きな病気をすることなく元気に生きてきました。ある日、友人から『原さん野菜を取らないとだめだよ。体を悪くするよ!』と忠告された時、父は『大丈夫!牛が野菜を食べてるから!』とジョークで答えていました。」この一言で葬儀という悲しみのイメージが一転し、微笑ましさと共に心あたたまる感動的でより原 信太郎氏らしい葬儀となったのである。

私なりの勝手な表現をさせていただくなら、今日の葬儀は「脱皮の儀式」と表現させていただきたい。ある崇高な魂が原 信太郎という肉体に宿り、95年という年月をかけてその肉体を完全なまでに燃焼させ、その間に縁のあった人々に多くの気づきを与え、時には人生の目的を共有しながら生き抜き、その肉体を脱皮し、再び・・・いや、95年前よりもっと大きく、そしてよりピュアな魂となって新たな世界へと旅立たれたように受け止めた。葬儀の最後は丈人氏より、「父の求めた、人を喜ばせて自分が喜べる生き方を、これからも皆さんと共に実践していけるよう努力したい」との言葉で締めくくられた。この葬儀に参列された多くの方々にとっても、自分の生き様を見直し、心新たに人生の目的を再認識させていただくという素晴らしい葬儀であったと感じている。
一般的な葬儀マニュアルに則った進行というものは、葬儀を行うという目標は達成できるであろうが、葬儀の目的ということを深く見つめ直した時、マニュアルの実践だけでは味わえない感動が今日の葬儀では随所に存在していた。真に心から感謝合掌の思いである。

原 信太郎氏のエピソードについては私の著書「寝ても眠れない日本人へ」にて紹介させていただいているので、ご興味のある方はご連絡いただければ幸いです。
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2013年10月31日木曜日

目的と目標(その7 商品表示)

 ここ数日、毎日のようにホテルのメニュー表示の偽装であろう問題がニュースになっている。これらの行為の根本は売上を上げるために行ったものであると思う。本来、商品表示とはお客様が商品を購入する時の判断の基準となるべき情報であるから、正直な情報でなければならない。お客様という主人公が商品を購入するための情報であり、売り手が主人公になって売るための情報を表示したところに根本的な間違いがあると思う。

 私は今から6~7年前に起こった食品の偽装表示が大きな社会問題になったことを忘れることが出来ない。有名料亭や牛肉の産地といった所謂ブランドのもつ力を使い、真実とは異なるものを提供していたわけである。

 ちょうどこの頃、弊社にとっても偽装表示に類する大事件が発生した。弊社の類似マットレスを販売していた日本を代表するベッドメーカーが、その類似商品の販売のための説明用のPOPや資料に弊社商品の写真と説明文をそのまま弊社のカタログなどから抜き取り使用していたのである。

 このPOP等を見て類似品を購入されたお客様は全国に約2万人はいらっしゃるのではないかと推測している。当然のこと、購入されたマットレスの中身はPOP等の説明書とは異なるものが使用されている。この行為は日本を代表するメーカーブランドを信じておられるお客様にとって大きな裏切りを行ったことになる。

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