ジェルトロン開発者・田中啓介のブログです。

2016年9月16日金曜日

商人の姿

先日テレビのCMでの一言に大企業の商人としての未熟さを感じた。その内容とは、D○○は販売後もお客様の健康に向き合い、医師10名をはじめとする30名以上の医療系有資格者が在籍する相談室を設けています。健康に携わる企業の責任として、サプリを売ればそれでおしまいではないからです。「商売のためだけなら、ここまでできるでしょうか。」というものである。
私は商売というものはここまですることも基本的に必要なことであり、それを商売の域を超えた特別な善行かの如く表現するのは間違いだと思う。まして一千億円を超える売り上げに対し、十分な人数とは思えない。それよりもこのサービスができるようになるまで支えていただいたお客様に感謝を伝え、更なる改善を宣言することが大切だと思う。世界中の大手企業のほとんどが「商売=売上追及」と考えているように思うが、この企業も同じく商いの本質に気づいていないと思うのである。
私は商業界という商道徳の普及に努めた倉本長治の「店は客のためにある」という考え方を基本として今日に至っている。「店=商い」というフィールドを通じて目の前のお客様を如何にして感動し、満足してもらおうかと考え行動し、その結果「心からのありがとう」をいただくことで、自分自身が幸せに感じられるところに商売人の目指すべき目的と醍醐味があると思っている。
商売人という前に人間として何ができるのか、何をすることがお客様の満足につながるのかと考え行動することが大切だと思う。
倉本長治と共に戦後の日本の商業者に大きな影響を与えた岡田徹は商人の姿を次のように謳っている。
一人のお客の喜びのために誠実を尽くし
一人のお客の生活をまもるために利害を忘れる
その人間としての美しさをこそ

わが小売業経営の姿としたい
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